免震構造の仕組み|制震構造との違いやメリット・デメリットも解説|東京・千葉・福岡でシステム天井工事、店舗・オフィス内装はSEED

03-6638-8530 03-6638-8530 03-6638-8530

お役立ちコラム

免震構造の仕組み|制震構造との違いやメリット・デメリットも解説

2022/03/30

地震大国といわれる日本では、これまでにさまざまな対策が行われてきました。
その一つが、1980年代に実用化された「免震構造」という建築の仕組みです。

免震構造といっても、あまりピンとこない方もいらっしゃると思います。
免震構造とは、建物と基礎の間に特殊な素材を入れて、地震時の衝撃が直接建物に伝わらないようにする構造のことです。

この記事では、免震構造の仕組みと特徴・免震構造と制震構造や耐震構造との違い・免震構造のメリットとデメリットについて分かりやすく解説します。

免震構造の仕組み|制震構造との違いやメリット・デメリットも解説

免震構造の仕組みと特徴

「免震構造」とは、建物と基礎との間に特殊な装置を設置し、地震の際の揺れを吸収することで建物にダメージが直接伝わらないようにする仕組みです。
建物と基礎の間に入れる装置には、水平方向にやわらかく変形する「積層ゴム」などの絶縁材が使用されます。

免震構造があると、地震による激しい地盤の揺れが生じても、建物が地盤の揺れに合わせずにゆっくりと動くため、衝撃が緩和され、建物自体はほとんど損傷を受けません。

免震構造と制震構造・耐震構造の仕組みの違い

「免震構造」に似た言葉に、「耐震構造」「制震構造」というものがあります。
これらは、どう違うのでしょうか?

「耐震構造」と「制震構造」の仕組みを知ることで、免震構造との違いが理解できます。

耐震構造

「耐震構造」とは、柱や梁などの建物の構造そのものの強度を高めることで、地震時の揺れに対する耐久力を高める仕組みです。
柱同士の間に筋交いを設置して補強したり、耐力壁を効果的に配置したりすることで、耐震性を高めます。

耐震構造では建物自体は頑丈に作られていますが、免震構造とは異なり、地震時の揺れが直接伝わるため、上層階にいくほど揺れは大きくなります。
また、室内の置物・家具類にも揺れが伝わり、大きな地震の際には倒れる可能性があるため、注意が必要です。

制震構造

「制震構造」とは、建物の骨組みに制震装置(ダンパー)を取り付けることで、地震のエネルギーを吸収し、建物の揺れを抑える構造です。
免震構造が建物と基礎の間に装置を取り付けるのに対し、制震構造では建物の骨組みに装置を取り付ける点が異なります。

制震構造は耐震構造よりも地震時の揺れを抑えることが可能で、規模の大きい地震でも柱・梁・壁の損傷が軽減されます。
また、壊れる部分が制震装置に限定されるため、大地震の際の建物の復旧が比較的容易です。
制震構造は、高層オフィスビルにおける風揺れ対策や耐震性の向上を目的として、多く採用されています。

免震構造のメリット

免震構造の最大のメリットは、耐震構造や制震構造よりも横揺れに強いことです。
地面から建物に伝わる揺れそのものを緩和できるため、室内の置物や家具の転倒を防ぐことができます。

また、建物の強度を高めることで自身の揺れに耐えられる耐震構造とは異なり、免震構造では建物自体へのダメージを減らせるため、地震が複数回起きたとしても耐えることが可能です。
免震構造であると、大きな地震の際にもあまり揺れを感じないため、精神的な面でも安心感を得ることができます。

免震構造のデメリット

免震構造の大きなデメリットは、他のシステムに比べると、費用面の負担が大きいことです。
耐震構造の場合は、リフォームなどの際に、部材の接合部の補強や屋根の軽量化などで比較的簡単に対処できるため、費用を安く抑えることができます。

また、建物を新築する際には、法律で一定の耐震強度にすることが義務付けられているため、耐震構造の費用が最初から建築費に含まれています。

一方の免震構造は、免震の設計費用がかかるほか、積層ゴムなどの免震装置・免震部材が必要になるため、免震構造を採用しない場合に比べると費用が上乗せされることになります。
さらに、建物と地面の間を切り離す必要があるため、既存の建物に免震構造を施すのは容易ではありません。

まとめ

以上、免震構造の仕組み・制震構造や耐震構造との違いなどについて、ご紹介しました。

免震構造は、耐震構造や制震構造と比較すると、建物そのものへのダメージを大幅に軽減できる優れた仕組みです。
一方コスト面では、他のシステムに比べて費用が上乗せされて、負担が大きくなる傾向があります。

建物への免震構造の採用を検討する際には、メリットとデメリットの双方をよく見極めた上で判断することが重要です。
性能面と費用面のバランスが取れた、より良い選択をしてくださいね。

もし、内装工事を検討中の方がいらっしゃいましたら、「株式会社SEED」にぜひご相談ください。

当社は、東京・千葉・福岡でシステム天井の施工・店舗やオフィスの内装工事を行っております。
当社は、お客様からいただいたご要望を完璧に実現できるように、日々技術の向上に努めて参りました。

累計施工実績1,000件以上の当社ならではの、確かな施工品質と迅速かつ柔軟な対応力で、お客様のニーズに沿ったサービスをご提供いたします。

→SEEOの店舗・オフィス内装工事についてはこちら

関連記事

  • 体育館や避難所等でおすすめ!2kg/㎡以下の超軽量天井SLC工法(吊り天井)で耐震化!体育館や避難所等でおすすめ!2kg/㎡以下の超軽量天井SLC工法(吊り天井)で耐震化! 2011年以降、防災の観点から体育館や避難所の吊り天井の耐震性が見直されたことをご存知ですか? 既存の吊り天井や新築の吊り天井で、落下によって重大な危害が生じるおそれがある天井は「特定天井」とされ、検証・落下防止対策が必要となっています。 そのため、特定天井に該当しない吊り […]
  • 快適なオフィスを作るための基礎知識   いまやオフィス・デザインは、会社の業績を左右する上で欠かせない要素。雰囲気のよいオフィス空間は社員のモチベーションを育み、クリエイティブなアイデアの創出を導きます。特にスタッフの入れ替わりが激しい業界にとっては、居心地のよいオフィス空間は人材定着を促す上で大 […]
  • 体育館の天井の構造・高さ・安全性を高める改修方法を徹底解説!体育館の天井の構造・高さ・安全性を高める改修方法を徹底解説! 体育館の天井は、どの種類の天井を採用するかによって、安全性が大きく左右されます。体育館の天井の多くに採用されている「吊り天井」は、機能性やメンテナンス性の面で優れていますが、安全性には懸念が残ります。耐震対策のためには、体育館の天井構造や安全性を高める天井改修の選択肢について知 […]
  • 軽量天井とは?ニーズの背景・組み方・各メーカーの製品をご紹介!軽量天井とは?ニーズの背景・組み方・各メーカーの製品をご紹介! みなさんは「軽量天井」をご存じでしょうか? 軽量天井とは、重量が軽くて耐震性や安全性に優れた天井のことをいいます。 地震が多発する昨今だからこそ軽量天井へのニーズが益々高まっています。 みなさんの中には軽量天井には具体的にどんなものがあるのかなど、軽量天井に関する疑問 […]
  • 建築現場でつらいことは?職人の本音を聞いてみよう 建設現場での仕事と聞くと、多くの方は「何だかきつそう」と想像するでしょう。実際、建設業が「3K」と呼ばれてきたのは否定できません。しかし、一口に現場仕事といってもいろいろあり、業種によって大変な部分も変わってきます。今回は、現場で一般的に「つらい」といわれる点と、内装業の仕 […]
  • LGSや軽天の意味も解説!内装仕上工事とは? 私たち内装工事業者の仕事は、壁や床、天井を造り、壁紙を貼ったり塗装したりすることです。内装がお店やオフィスの印象に与える影響は大きいため、「空間」を創造する仕事といってもいいでしょう。今回は、内装工事の仕事内容や、職人になるメリットを紹介します。 内装仕上工事の立 […]
036638853003-6638-8530

受付時間 9:00~18:00 (日曜日定休日)

お問い合わせ・お見積り
pagetop